覇権国のプライド
明日は「終戦記念日」です。この時期になると左右両方で騒がしくなりますが、まずは多くの亡くなった方々へ(国籍問わず)安らかにお眠りくださいと祈らずにはおられません。
今年はそれにもまして北朝鮮関係でも直接的に脅威を受けています。
そこで今回はウォールストリートジャーナルに寄稿された、アメリカのティラーソン国務長官、マティス国防長官の連名記事を引用して「覇権国としての安全保障とはなにか」を考えたいと思います。
要約すると・・・
2.オバマ政権時の「戦略的忍耐」政策を、戦略的に責任を追及する政策に変更する。
3.アメリカの目的は朝鮮半島の非核化であり体制には興味が無い。
4.中国の長期的利益に不利益であるので中国は役割を果たせ。
6.アメリカは北朝鮮と交渉する意思がある。
7.韓国へのTHAAD配備は防衛目的であり軍事に精通した中国軍人は理解しているので共産党も理解せよ。
8.北朝鮮に対して中国にさらなる干渉を望む。さもなくば自国の保護のためアジア諸国は防衛能力を高めざるを得ない。
9.中国とロシアは北朝鮮を説得せよ
10.アメリカは、米国土と米国民、同盟国を守り、北東アジアの安全と安定に寄与するための軍備を維持する。アメリカは核兵器が使用されれば圧倒的な力で対処する。
まさに言うべきことを言った感じです。
過去にも何度か書きましたが、アメリカは現在「民主的な覇権国」の地位にいます。
この寄稿文の一文に「わが国は外交を通して北朝鮮に方針を改めさせることを優先しているが、その外交は軍事的選択肢に裏打ちされている。 」と言う部分があります。まさに冷厳に現実を反映しているのではないでしょうか。
今回の寄稿文ではっきりしたのは、「半島の非核化」「中露の積極的干渉」「軍事オプション」ですが、日本もいつまでも現実を見ない生活はできない時代になってきています。
第二次安倍政権になってから「自主外交」としての成果は見えてはいますが、まだアメリカほどの言葉を発することはできませんし、まだまだ世界(少なくともアジアの安定)の為に役割を果たせているとは思えません。皆さんはどう考えるのでしょう。
兎にも角にも明日は心静かに祈りたいと思います。