海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

メディアに煽られないで!

まずは一言。北朝鮮とアメリカのニュースが賑やかですが

「メディアに煽られないようにしてください。」

 

最近報道された内容はおおよそ以下の通りです。

 

・米第三艦隊所属・カールビンソン空母打撃群が日本海へ来た!と騒ぐ。

(理由1)横須賀を母港とする「ロナルドレーガン」はドックにメンテのため入渠中。その代打として来るに過ぎない。この後「カールビンソン」に変わって「ニミッツ」が来ます。「ロナルドレーガン」が出渠すると「ニミッツ」は中東へ。つまりローテーションの一環。よくあること。

(理由2)空母打撃群は強力だが打撃群だけで戦争を始めるには非力。以前にも書いた通り「初撃」で相当の戦力を奪わないと、「在日米軍基地」や日本の各地が危険。もし日本に被害が出ると「反米・反基地」闘争が始まるため、米軍としても活動がしにくくなる。(前線基地として日本が使えなくなる)理想は北朝鮮が暴走しミサイルを発射、漏れなく迎撃すること。こうすれば「親米・安保堅持」となりアメリカには好都合。

 

・前回の弾道ミサイル発射の報道について

高度と距離から「失敗」とされているが、もしかすると北朝鮮が「自爆」させたのかもしれません。アメリカが強硬姿勢に出たタイミングで日本海に撃ちこむか間違って韓国にでも被害がでると、マジで戦争になりかねません。北朝鮮にしたら新型エンジンの燃焼を確認できればいい訳で、それ以上の不要な刺激は避けたのかも。

 

・トランプ米大統領の「我々には強力な潜水艦がある」発言について

空母打撃群には元々潜水艦が随伴しています。(攻撃型原潜SSN)今回の発言は「巡航ミサイル原潜SSGN」の事を指すのかもしれませんが、やはり打撃力は空母打撃群と所属する攻撃機のほうが大きい。ものの数が違う。SSGNは順次数を減らしており現在展開中は3隻と目されます。ロシアの報道ではSSGNが朝鮮半島へ向かっているとされていますが、その根拠と証拠がない。トランプ米大統領は軍事音痴なのでSSGNの存在を知ってテンションがあがって口走っただけかも。

 

・横須賀の基地祭が中止になった=戦争に備えてか?

元ネタはテレビ神奈川の憶測による報道のようです。米軍に取材もせず報道したことが確認されています。中止は米副大統領がドック入りしているロナルドレーガンを視察する事によるものです。

 

・38North「核実験の準備が進んでいる」

これは事実である確率が高そうです。

 

こういった過激でセンセーショナルな報道が出るたびに、「戦争だ!」とか「やはり米軍は危険だ!」とか騒ぎますが、メディアさんは軍事に詳しい訳では無いのでご注意を。メディアさんの意向もあるでしょうし、取材ソースによるでしょうしね。緊張が高まっているのは確かですが。

 

もし、米軍が攻撃するなら韓国との協議が必要です。(クリントン政権の時は韓国政府が大反対し武力攻撃を諦めました。)その様子は見られませんし、退避勧告も出していません。在日米軍は活発に活動をしていますが、部隊の移動は見られません。

SEALS(海軍の特殊部隊)が沖縄に待機している可能性もありますが、確認はとれていないようです。

 

考えても見てください。シリアで米軍が59発も巡航ミサイル(タクティカルトマホーク)をぶち込んで飛行場に穴ぼこ空けただけです。

北朝鮮に同様の攻撃をしても意味が無い。

トランプ米大統領は軍事音痴ですが、バノン首席戦略官をNSC(国家安全保障会議)から追い出したので、会議のトップはマクマスター補佐官、統合参謀本部議長が加わり、主要メンバーに軍関係者が多くなり比較的冷静な判断をすると考えられます。

本当に始めるなら、在韓の同盟国国民に退避させます。特にアメリカが突如攻撃を開始してソウルが反撃され、退避もままならないまま米国のみならず第三国の国民に死傷者が出たらアメリカが苦しい立場になります。情報公開を派手にしてるし現段階ではありませんね。シリアやイラクとは訳が違います。韓国の首都が戦場になる事態は避けざるを得ない。北はそれも見越してチキンゲームを仕掛けています。

 

慌てず冷静な対処をしていきましょう。