2月7日は北方領土の日
2月7日は北方領土の日でした。実はこの日に間に合わせたかったんですが諸事バタバタしてまして間に合いませんでした。さて、北方領土について改めて纏めておこうと思います。
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1875年「樺太千島交換条約」によって南樺太(当時日露混在の地)を日本が放棄する代わりに、得撫島から占守島(シュムシュ)までの18島と交換。日本側全権:榎本武揚
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日露戦争後の「日露講和条約(ポーツマス条約)」で、ロシアから南樺太を獲得、1906年より国境画定作業を実施。(北緯50度線)日本側全権:小村寿太郎
~このころまでは領土問題は存在せず、むしろ双方とも紳士的な行為が見かけられます。~
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1945年8月9日 日ソ中立条約をソ連が破棄し対日参戦し満州、樺太、韓国へ進軍。ヤルタ会談での合意に基づく行為であり、日本は一方的破棄を責めますがソ連側は連合国側の同意に基づいた行動)
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8月20日 真岡郵便電信局事件。以後も各地で民間人への暴行・強姦・殺害、避難船を撃沈するなどが相次ぐ。
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9月2日 ミズーリ艦上で降伏文書調印。
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1946年2月2日 南樺太、千島列島の領有権を宣言。(ハーグ陸戦条約および連合国協働宣言1942.1.1に違反する不法併合の開始)
経緯はざっとこのようになっており、ソ連(ロシア)が不法に併合した事実がわかるかと思います。
領土に関していうと実効支配は非常に強力です。竹島もそうですが北方領土に関しては特に強力で、前回も書いたようにプーチン政権は絶対に引き渡すつもりはありません。
最近は民間飛行場の軍民共用化、新型対艦ミサイルなどの配備、基地の整備など軍事力もどんどんと強化していますし、オホーツク海をロシア海軍の聖域として確保するには絶対譲れないラインだと思います。
クリミアでの一件でもそうですし、シリアでも民間人への無差別攻撃は実施していることはほぼ確実であり、武力で不法に併合した事を「いけないこと」だと思う価値観ではありません。「自国の安全確保の為に持てる武力を使うこと」は正当であるとする価値観を持っているのでしょう。実力で支配しているため、北海道の漁民はやむを得ず安全と収入確保の為、民間協定により「入漁料」を支払う事で一定の漁獲高を得るしかありません。
兎に角もまずはそもそも価値観が違う。クリミアでも米欧からいくら非難され経済制裁をされてもブレない。この国と対峙し交渉していかなければならないのは大変です。いくら経済援助や資金協力を提示しても、ロシアも安全保障上重要な場所ですから4島返還は厳しい道のりですね。
北方領土は日本固有の領土です。また全域を世界自然遺産にしても良いくらいです。日本に返還された時には従来型の開発などで自然を荒らすことが心配です。その点だけは大規模開発が双方ともしにくいグレーゾーンであり、資金力が無いロシアが相手だったことは自然保護には貢献していると言えるのではないでしょうか?中国相手なら埋め立て、施設建設で今頃・・・