海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

映画シン・ゴジラ地上波放送記念?兵器解説(ネタバレ注意)

シン・ゴジラでは、ほぼ全てが現有兵器なんですが今回は、シーン別登場兵器を一挙掲載!

==25分~ 
 直立したゴジラをヘリコプターが射撃しようとしますが、
 住民がいることで射撃をしませんでした。

(1) AH-1Sコブラ(対戦車ヘリ) 
20ミリガトリング砲(射撃速度700発/分)とTOW対戦車ミサイル装備。地上目標の攻撃に特化したヘリコプターですが、現在は調達終了しています。

(2)OH-1・観測ヘリコプター
着弾観測、情報収集(偵察)用の国産ヘリコプター
通称「忍者」。非常に取り扱いが容易で機動性も高く優秀な国産ヘリコプターです。

==29分~
 海上自衛隊護衛艦が海中のゴジラを捜索するシーン

(3)DD-111おおなみ
第二護衛隊群(定係港・横須賀) たかなみ型汎用護衛艦 基準排水量4,650トン 同型艦5艦。海自のワークホース的存在がこの汎用護衛艦です。イージス艦のような派手さはありませんが、艦隊護衛、対潜水艦戦など万能にこなします。

(4)SH-60K対潜ヘリコプター
潜水艦を探すためのヘリコプターでこの能力においては海自は世界一と言っても過言ではないレベルと言われています。通常護衛艦に搭載し運用しています。

(5)ディッピングソナー
ヘリコプターから吊り下げて使う「聴音機」で海中の音を探します。本来は潜水艦を見つけるためのもので、探すべき音が分かっていないとダメですが、ゴジラほどの巨体が移動する音なら他の水中雑音と区別できるかもしれません。それともアクティブモード(音波を出して対象を探す)なら巨体だけに見つけられるのかな。

 

==50分~ タバ作戦

(6)F-2A戦闘機
「対艦番長」とか「平成の零戦」とか「バイパーゼロ」など異名が色々ある、日米共同開発の結果生まれた対地対艦攻撃可能な傑作戦闘機。映画では離陸時には翼下に「増槽(燃料タンク)」のみで翼端に「99式空対空誘導弾AAM-4B」のみの装備でこの後にゴジラを攻撃するJDAMは搭載していませんでした。攻撃時にはいつのまにかJDAM(精密誘導爆弾)積んでましたが^_^; JDAMとは無誘導爆弾を誘導爆弾にしたもので、自由落下しつつ目標に向かいます。

(7)10式戦車
最新鋭の戦車。重量が重かった90式に変わり軽量化しつつ攻撃制度をアップさせました。装甲は「モジュール式複合装甲」という、任務に応じた装甲を取り付けます。破損してもその部分だけを取り換えることができ、また移動の際には取り外して軽量化することもできます。劇中に描かれていますが、移動目標相手にスラローム移動しながらピンポイントで射撃を命中させることのできる世界屈指の能力を持ちます。120ミリ滑空砲装備。発射後に砲身が一旦下がりますが、給弾と排莢をして再度発射します。発射した弾はおそらくAPFSDS(運動エネルギーで貫通力を向上させた弾)ですが、ガンダムMS-IGLOOで登場した戦車「ヒルドルフ」が発射したのも同種(笑)

(8)AH-64Dアパッチロングボウ(対戦車ヘリ)
AH-1Sに変わり導入された対戦車ヘリコプターですが、対戦車ヘリコプターは携帯式対空ミサイル(スティンガーミサイルなど)に非常に脆弱であることが湾岸戦争以降明白となったことなどから調達は計画途中で終了しました。ローター(プロペラ)の上に丸いものがついていますが「ロングボウレーダー」という高性能レーダーです。30ミリ機関砲とヘルファイア対戦車ミサイル装備。

(9)99式自走りゅう弾砲 通称「ロングノーズ」
155ミリ榴弾を発射します。弾は放物線状に飛行し着弾するため直接照準ができなくても観測情報があれば射撃できますが、着弾までの目標の移動や地球の自転力なども勘案しつつ見越して射撃しなければならないので、非常に技量が要求されます。劇中では初弾を頭部に同時着弾(同時弾着射撃)させるという神業を披露。

(10)16式機動戦闘車
戦闘も中盤を過ぎたころタイヤが8輪で大砲を乗っけた戦車っぽい車両が走行しつつ射撃しています。戦車では移動に制限があったりしますので、迅速な部隊移動を可能にし島嶼部などへの敵の上陸阻止などの役目を担うために開発されました。火力は10式戦車より劣るものの、迅速な移動と装甲車よりも防御力と火力は高い車両です。でも10式が無力なのに16式はどうーよ?って感じですけどね。

(11)B-2 ステルス爆撃機
機体重量と同じだけの金(GOLD)と価格が同じとか揶揄されるお高い米軍のステルス爆撃機。3機落とされたので米軍えらいこっちゃ~です。ゴジラは劇中台詞で「フェイズドアレイレーダーのような仕組みを持っている」とされていましたが、ステルス機も探知するレベルなのか、飽和攻撃によって撃墜したのかは定かではありませんね。

 

==1:55分~ ヤシオリ作戦
(12)米軍無人攻撃機
MQ-9リーパー・MQ-1プレデターの混成ですが、攻撃兵器はヘルファイア対戦車ミサイルゴジラを疲弊させるために、1機1000万ドル以上がバカバカ落ちる・・・

 

ゴジラは以前は架空兵器のオンパレードでしたが、今回はリアル感満載。 次はガメラの新作も見てみたい。

 

(写真は陸上自衛隊のギャラリーより借用)

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