海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

新鋭機岩国配備

前回名前がでた「E-2D」と「F-35B」について説明しようと思います。

在日米軍岩国基地(米海兵隊岩国航空基地)に新たに配備された機材として、
(1)早期警戒機E-2D・アドバンスドホークアイ 
(2)最新鋭ステルス戦闘機F-35B
があります。

まずは「早期警戒機E-2D・アドバンスドホークアイ」という飛行機ですが、これは高性能なレーダーを載せて長時間高空を飛行し地上目標・航空機・巡航ミサイル・弾道ミサイルなどを全て監視する飛行機です。
またステルス機も探知可能とされるレーダーも装備しており、まさに鷹の目です。

発見した脅威についての情報は即座に米軍基地・航空機・艦船などに共有され、戦闘機の指揮管制もおこないます。(CEC・共同交戦能力)
監視能力としては沖縄あたりの位置から海上目標は台湾あたりまで、空中目標に対しては中国沿岸部まで監視できると言われます。

またNIFC-CA(ニフカ・海軍統合火器管制-対空)という新たなシステムの運用の中心となります。
米軍はこの機体を「デジタル・クオーターバック」と呼び、アメフトの司令塔であるクオーターバックに例えています。

※NIFC-CAについてはここでは詳しく書きませんが、もの凄いシステムです。

次にステルス戦闘機F-35ですが、(愛称はライトニングⅡだったような・・・言いにくいなぁ。ラプターとかイーグルとか言いやすいし猛禽でカッコいいのに)

A型(基本形)B型(短距離&垂直離着陸型)C型(艦載機型)があり、高いステルス性、高性能レーダー、多種多様なセンサー類、高速なデータ通信機能を持つ新鋭機です。

開発時は「統合打撃戦闘機計画」の略称であるJSFと呼ばれていました。探知されない距離からミサイルを発射し攻撃でき、360度全周を見渡せるセンサーを備えています。この能力を活かして前方に展開しNIFC-CAのセンサーノードとしても期待されています。

ざっくりいうと、NIFC-CAとは、この2機種と最新のイージス戦闘システム搭載艦、SM-6などを組み合わせて、見通し線外(水平線の向こう)からの巡航ミサイルの攻撃、飽和攻撃に対処することになります。CEC(共同交戦能力)、イージスBMD、THAAD、SM-3ブロックⅡAその他多くのシステム、兵器を組み合わせて増大する脅威に対応します。(お金も時間もかかります)

自衛隊ではF-35AとE-2Dを航空自衛隊が導入し、海上自衛隊では最新のイージスシステムとイージスBMDを改修や新造艦で対応することにしています。
戦力化にはまだ数年かかりますので、その間は限定的な防空能力に留まります。

※なお、米軍と連携しミサイル防衛を行うと防空能力がかなり強化されます。この点でも「集団的自衛権」の行使は必要です。自衛隊単独だと限定的である防空能力も米軍と連携すれば飛躍的に能力向上が見込めます。日米双方にとり好ましい状態です。

 

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E-2D

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F-35B