海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

F-35ロールアウト

先日最新鋭の機体であるF-35の日本向けの機体の初号機がロッキードマーチン社おいてロールアウトしました。これから順次42機導入します。

ではF-35とは何か?第五世代戦闘機と呼ばれる最新鋭の機体です。
戦闘機と言う呼び方はなじみ深いのですが、このF-35は「マルチロール」機と呼ばれます。
マルチロールと言うのはあらゆる用途に使えるという事で、現在の主な機体は全てこの形式です。
F-35は米国、イギリス、トルコ、カナダ、オランダ、オーストラリア、イタリアなど多くの国が導入します。

総生産数は5000機程度と見積もられており(内半数はアメリカが運用)、その整備拠点は米国外にいくつか設置されます。
ブラックボックス化された部分が多く機密保持の観点からも整備拠点は制限されており、厳重な管理のもとで行われます。
この機体の開発には10か国が関わっていますが、日本は国内のゴタゴタもあって開発段階では関わっていません。1~4号機はアメリカで生産しますが、5号機からは愛知県小牧の三菱の工場でライセンス生産されますが、日本には先ほど述べた整備拠点がアジアで唯一設置されます。

これは何故かと言いますと、

1.「米軍」は日本をアメリカ防衛の為に重要な位置にあると認識している。

2.技術力と管理能力がアジアで随一で、兵器運用にはそれら高い技術力が必要である

3.同盟国であるが韓国は信用していない。また半島有事を想定するとリスクが高い

などでしょうか。

3についていえば、F-35は韓国も導入予定なのですが、整備に関しては「日本に出したくない」との理由で拒否し、わざわざオーストラリアまで運んで整備することになりました。
日米、米韓は同盟関係ですが、日韓は軍事協定も無いことも理由でしょうが、韓国の対日感情もあるでしょう。

因みに我が国は戦闘機として現在3機種運用しています。そのうちもっとも古いF-4戦闘機の代替とされ運用する事になります。

この次に計画されるのが現在の主力戦闘機F-15かF-2の後継機になりますが、その為の開発が防衛装備庁で進行しています。
型式をX-2(先進技術実証機・実験用の航空機で試作機とは異なる)と呼び、現在世界の主力の第5世代戦闘機の次を狙った、第6世代に分類される最新鋭の機体です。

第5世代は米国のF-22、F-35、中国ならJ-20、ロシアならPAK FAなどがあり、ステルス性能を持った機体です。

第6世代では、カウンターステルス能力(ステルス機を補足する能力)を持ち、高いネットワーク能力と分析力、強力で瞬間的な打撃力(レーザー兵器など)を備えたものです。

他国に対し数的に圧倒的劣勢を強いられている我が国が、航空優勢(昔で言う制空権)を確保するには、質でカバーするしかありません。

戦闘機の開発のハードルは普通の航空機に比べても極めて高く、膨大な開発費を必要とします。それ故、現在の主流は「国際共同開発」(同盟国で分担)なのですが、なんのノウハウも持ち合わせないとそれにすら参加できません。

そうなると不利な条件での導入を強いられます。例えば日本には不向きな装備や機能があったり、価格が高かったり。
その為の技術獲得が主目的ではないかと思いますが、三菱重工業を中心に200社以上の企業が参加し殆どの部品は国産。
とにかく技術開発は絶え間なく行わねば、数で劣る我が国はあっという間に、軍事的劣勢に立たされることになります。

自動代替テキストはありません。