海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

せきりゅう

せきりゅう」

最近ペースの悪いオレ様的夜ネタ。

今回は・・・大好きな潜水艦。
11月2日 川崎重工にて平成24年度建造の最新鋭・そうりゅう型8番艦潜水艦「SS-508」が進水し「せきりゅう」と命名されました。(排水量2950トン・水中排水量4200トン・全長84m・幅9m・640億円)
艤装ののち平成29年度防衛省に引き渡し予定です。
現在海自の保有する潜水艦は本艦を含めると19隻になりました。さらに増強し22隻体制にしシーレーンの監視や情報収集などの任務にあたります。

我が国の広大なEEZや領海、シーレーンなどの公海を警戒監視するにはまだ不足です。
建造しても潜水艦の乗員の養成は容易では無く、まだまだ手薄な状態が続きます。

今回の艦名には
そうりゅう(北の守護)はくりゅう(西の守護)
こくりゅう(東の守護)せきりゅう(南の守護)
と四神が揃いました。
他には ずいりゅう うんりゅう けんりゅう じんりゅう とあります。

本艦は通常動力型(原子力ではない)潜水艦としては、世界最大級です。従来の十字型の舵をX型のものとして、沈底時の損傷を抑え、機動性を高められています。
ディーゼルエレクトリック(ディーゼルで発電しモーターを回す)動力に、AIP機関(非大気依存)のスターリングエンジンを備えています。これによって従来よりもはるかに長時間の潜航が可能になっています。
ディーゼルは空気を必要とするため、浮上もしくはシュノーケルで空気を取り入れる必要がありますが、AIPの場合はその必要がありません。
現在、防衛省では燃料電池リチウムイオンバッテリーの採用を目指し研究しています。現在は鉛バッテリーです。
他国は産学連携で開発に取り組みますが、我が国は「学」が軍事技術を忌避する傾向が強く、開発には期間を要しています。
(11番艦以降はリチウムイオンバッテリーの予定)
艦体は吸音材や反射材ですべて覆われソナー探知がしにくくなっており、海流に乗って無音で接近することも可能と言われます。

建造数を抑えつつ抑止力を強化するには「原子力潜水艦」と潜水艦発射型の対地ミサイルの装備が必要でしょう。
また、指揮・命令が届きにくい潜水艦のための「交戦規則」の制定など法整備も必要です。
ま、我が国では現実は不可能な要求ですね。

それでも高性能であることは間違いないようで、自国での建造ができないオーストラリア海軍が購入したい(ほんまかな?)そうですが。

写真ではスクリューにカバーがかかっています。
潜水艦のスクリューとハッチは最高機密です。なぜって?スクリューで音が、ハッチで潜航深度がある程度確定されるからです。潜水艦は外見からしてすでに機密の塊。

(写真は海自FBより)

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