オレ様的夜ネタ ~平和を守るために~

山奥で農業・林業・養蜂をしつつ、安全保障・軍事について自分自身の勉強のつもりで書いています。

空母というフネ

今回は航空母艦(空母)についてです。
潜水艦や航空機に関しては色々書いてきましたが、意外と空母はあまり書いてなかった気がするんですが・・・
空母ってどういうイメージで一般の人は捉えられてるのか良く分からないですね。
知らないって人向けに書くと・・・「船の甲板が平たい飛行場になってる船で飛行機を離着艦させることができる船。当然巨大です。」

まず、現在空母を運用している最大の国はやっぱりジャイアン君アメリカ。

今回はそこに限定して書いていきます。他国の空母は考慮に入れていません。対象は米海軍の現有する正規空母のみです。
現在、米海軍には空母が10隻。一隻持つのも経済的に大変なのに。。。
来年新型が就役するんですが・・・これでも最近は軍縮向です。緊縮財政です。
日本なら1隻でも持つと防衛費が破たん。(持てない理由はほかにも)
全て原子力空母でまだ数隻建造する予定です。排水量はおよそ10万トン。全長は333メートル。東京タワーと同じです。でかい!

搭載する航空機は標準でおよそ90機程度。乗員は6000名。ちょっとした町です。乗員には24時間営業する食堂、散髪屋、コンビニ、病院・・・それらにかかわる人も乗っているので多くなります。戦闘に直接関わる訳では無い人もいます。

原子炉は20年ほど燃料交換せずに運用可能ですので、その分空母用燃料タンクの空間が開きます。その空いたスペースに航空機の燃料やミサイル、食料などを積載できこととなります。
それ故に長期の作戦も可能になってくる。(補給間隔が長くなる)つまり戦術面での柔軟性が高くなります。これも米空母が原子力であることの一因です。
建造費は4000億とも5000億とも言われます。原子炉の巨大パワーで28万馬力30ノット以上(時速50km以上)で進むことができ、膨大な電力で電子機器や6000人の生活を賄います。

しかし、航空機を搭載しているため沈められた場合の人的・経済的な負担も物凄いのです。パイロットの養成は何年もかかるし、その費用も膨大です。その為空母はそれだけでは運用しません。空母打撃群(名前でビビらしてますね)として複数の艦と一緒に運用します。

現在のその陣容は「空母」×1を中心に「イージス艦」×3「原子力攻撃型潜水艦」×1「補給艦・戦闘支援艦」×1で基本の編成としています。時代と共に変遷していますが、主要作戦目的や艦船、装備の高性能化に伴い変化しています。

空母は攻撃の中心で、艦隊防空と対地ミサイル攻撃用のイージス艦3隻、潜水艦は空母への攻撃を阻止する為に艦隊の全面に展開し哨戒します。高速な洋上艦の速度と一緒に作戦行動をとるには原子力潜水艦でないと不可能です。

またこの編成を最低3組があってこそ穴のない運用が図れます。一群が任務部隊。一群はバックアップ(訓練)。一群は補給・補修。このように基本的にはローテーションで運用します。
「群」とはいえ、夫々の艦はかなり距離を取って航行します。これは攻撃にあったとき一度に被害を受けないようにするためと、できるだけ遠方で空母への脅威を発見・除去するためと言われます。

防御面
空母にとって一番の脅威はやはり潜水艦。以前に「最強の攻撃兵器」として書きましたが。一発の魚雷で甲板が傾くような事があれば航空機の運用が不可能になります。これは大問題です。そこで空母には対潜哨戒ヘリも積んでいます。イージス艦もソナーで探る。勿論潜水艦も。なかなか近づくのは厳しそうです。

近年は中国が空母を攻撃できる兵器を開発したと噂されています。これは成層圏まで飛んでいく弾道ミサイルを空母上空に落下させるというもの。主に戦術核を使うとされていますが、移動目標の補足、終末誘導の面などから疑問符がつく技術です。

空からの脅威はE-2Cという早期警戒機×5機を飛ばして高空から広い範囲で索敵します。発見次第イージス艦らシースパロー攻撃や、艦載機F/A-18の空対空ミサイルで攻撃します。艦載機は1分で3機発艦可能と言われますので、40機のF/A-18なら15分で全機発艦することができます。
これらの情報は衛星情報とあわせてデータリンクで繋がっており、ある艦が見つけた脅威を適切な位置にいる艦やヘリなどが攻撃します。

攻撃面
まず、イージス艦のミサイル。VLSと呼ばれる垂直発射機が搭載されており、その総数はおよそ300。半分がトマホーク巡航ミサイルとすると150発は地上目標に対しての攻撃力となります。他はアスロック対潜ミサイル、シースパロー対空ミサイル、スタンダード迎撃ミサイルなど。潜水艦にも数は少なめですが搭載しています。

空母に搭載している航空機F/A-18が8トンものミサイルや精密誘導爆弾を積んで5000キロもの距離を飛ぶ。40機として320トンを一度に・・・(@_@;)
こんなもんを10セットも・・・ もれなく核付きですし

アメリカはこれが経済システムの一部です。運用するだけで経費が膨大で人にもコストがかかります。ざっと空母で6000人、イージス艦で1000人潜水艦150人補給艦・戦闘支援艦200名とすると、8000人弱の雇用を確保していることになります。10セット(重複した人員は考慮しないとして)およそ80000人です。
空母と共に海に出る直接の人間だけでも。

また、ミサイルなど弾薬には消費期限があります。こう考えると時々ドンパチしないと成り立たない構造になっているのでしょう。(このことの是非は論じていません)

だから誰もジャイアンには逆らえない。ジャイアンが激オコしたら、消費期限間近のが飛んでくるかもと思えば・・

戦後にアメリカの同盟国で戦争を仕掛けられた国が無いのも一つの事実です。

追記
因みに女性の社会進出は進んでおり乗員の2割は女性と言われます。部署も男性同様。海上自衛隊では近年ようやく護衛艦に数名ずつ乗艦するようになった程度です。

自動代替テキストはありません。