海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

最強の攻撃兵器は何?

核兵器(弾道核ミサイル)】
確かに弾道核ミサイルは現状では破壊力の点で最強です。
でも、国家間の戦争では、まず使用されません。
以前にも書いた相互確証破壊戦略が有効な国同士は使えません。
そうでなくても、現在の核は自国にとっても莫大な被害をもたらします。
A国がB国に打ち込んで、放射能が拡がり輸入食品が汚染されたら?自国通貨や株式がどう変動するか?世界中の国から軽蔑されたり、制裁されるかも?命令を出した国家の代表は歴史に汚点を残します。
使えない、使わない兵器、威嚇のためだけの兵器。
だいたいコスト高な兵器。本当のトコ言うと、現在保有している米英露仏などは正直無くしたいのが本音かも。

【空母】
空母は基本的には攻撃兵器ですが、その物自体に攻撃力はありません。
搭載する航空機、航空機が積載・運用するミサイルなどが攻撃するのであって、空母自体はキャリアーです。空母戦闘群(打撃群)という統合されたシステムと部隊で運用されてこそ有用です。
(現在運用できている国は米国だけです。中国は配備のための訓練中)
効果的な運用には「衛星」「コンピュータ」「通信網」などの「C4ISR」という能力も高度な能力が必要です。
空母自体は、一発のミサイルが甲板に命中しただけで、運用ができなくなり、攻撃力は無くなります。
空母戦闘群を運用しようとその気があっても日本では不可能。
(その理由は長くなるので割愛)

爆撃機・戦闘機】
大型の爆撃機は少しずつ姿を消しつつあります。昔は大型爆撃機を戦闘機が護衛し爆弾を降らせる・・・が正攻法でした。この当時(WWⅡ)なら脅威です。有名なB-29がそうですね。
現在はGPS誘導のミサイルや巡航ミサイル、戦闘/攻撃機などの航空機のマルチロール化が進んでいます。戦闘機はステルス化が進んでいますが、ステルス性能自体は防御的機能がメインです。
また、数を揃えなければならない点、単機あたりの攻撃力・・・最強ではないでしょう。
現在、中国はこの能力も強化しています。

【戦闘艦艇】
水上艦で見てみると、空母以外によく聞くのが「イージス艦」という名前。イージスシステムは主に「艦隊防空」のためのシステムで、そのシステムが運用するのが「イージス戦闘システム」です。
艦体は昔の戦艦と比べると、驚くくらいペラペラ。(護衛艦などでは厚い箇所で30mm程度らしい)対艦ミサイル一発の命中で沈みかねません。護衛艦でみると火砲は「Mk45」などの主砲が1門だったりです。あとはミサイル運搬の艦。トマホークなどのミサイルの運用もしており、米海軍は実際に攻撃に使用していますが、有効打を得るには、相当数を打ち込むことになります。巡航ミサイルは速度が遅く、撃墜される事があります。

【潜水艦】
本命はコレです。現在の潜水艦は静粛性が極めて高く、一旦潜ると通常動力潜水艦で2~3週間、原潜では数か月浮上しないと言われています。
これを見つけるのは至難の業。よく戦争映画で「ピコーン。ピコーン」とか音波で探査する「アクティブソナー」が活躍しますが、現在はソナー音を吸収する「無反響タイル」を装備していますし、そもそもソナーは海水温などの状況に左右され、探知距離や感度が大きく変わります。
これまた映画でも見るシーンですが、「聴音手」が、静かに音を聞いていますね。潜水艦のノイズで相手を探すのですが、現在の最新潜水艦はその気になればほぼ無音。
そうやって静かに潜み、空母やイージス艦を一方的に攻撃可能です。
潜ってしまえば戦闘機も攻撃できない。
米英露中などの国は「潜水艦発射弾道ミサイル」を搭載。(戦略原潜
ただし、中国に関しては第一列島線を越えて、もっと米本土に近づかなければ直接攻撃できません。ミサイルの航続距離が足らないのです。
世界中に武力での威嚇を行うには、第一列島線を越えたい。それには自衛隊(潜水艦隊・対潜部隊)に勝たなければならない。この為、ロシアから潜水艦技術を、ヨーロッパから最新の電子機器をバンバン購入しています。
まぁ、潜水艦は見つかってしまえばメタメタにやられますが。水中で鈍足なうえ、魚雷一発で浸水で沈没し圧潰。

こんなところで今回はおしまい。