海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

日米安保

9月の日本周辺の動き。

9月は色々動きました。まずは日付順に並べていきます。 9/11 北朝鮮新型巡航ミサイル実験 9/15 北朝鮮鉄道発射弾道ミサイル実験 9/15 AUKUSの設立を発表 9/16 中国がTPPへ加盟申請 9/22 台湾がTPPへ加盟申請 9/24 Quad首脳会議開催 9/26 イギリス海軍フリゲ…

菅外交と台湾問題

最近の動きを時間順に振り返り考えます。 2020/11/12 第23回日・ASEAN首脳会議 インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)で、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を支持したうえで、国際法を尊重したパートナーシップ強化を…

日米同盟の意味(続編)

6月27日にアップしました「日米同盟の意味」の続編です。 前回、「日米同盟は双務性がある。トランプ大統領の言う不公平であるという指摘はあたらない」といくつか理由を述べさせてもらいました。 また、安全を守るジレンマ「同盟のジレンマ」(2017/10/0…

日米同盟の意味

G20直前、トランプ米大統領が「日米同盟は不公平だ」と言ったとマスコミではニュースになっていましたね。相変わらず面白い人ですね。 日米同盟は非対称 確かに、日米同盟は非対称です。アメリカは日本の防衛義務を負いますが、日本は集団的自衛権の範囲を超…

「かが」と「加賀」~フネの名前~

先日、日本に国賓として来日したトランプ米大統領。 最終日に、海上自衛隊が保有する最大のヘリコプター搭載型護衛艦・かが(DDH184)に乗艦しましたが、この「かが」という名称は2代目にあたります。 艦名の決め方 艦名には一定の規程があり、この規定の正…

軍事力の使い方の分類

「軍事力」と言ってもその使い方がいくつかに分類されています。今回はそのうち「抑止」「強要」を概観します。 多くの研究がされており言葉の定義やその範囲など細かな点では不一致がみられるものの、大まかにはほぼ同じようですが、この分野では2005年…

”狂犬”マティス国防長官の辞表

あまり時事ネタ的なものは書かないのですが、どうしても書きたいネタができたものですから。 先ごろアメリカのマティス国防長官が辞表を提出しました。これに対してトランプ米大統領は「更迭」の形をとることにして、マティス国防長官の希望する2019年2…

軍もSNS。

最近、仕事が忙しくあまりブログ書く時間も無くなってしまいました・・・ネタが思いつくと、検証の為に本や論文を読んだりしてから書くのですが、その時間が「ごはん中」とかぐらいになってしまいました。行儀悪いですね・・・ 睡眠時間を削ればいいじゃない…

原子力潜水艦がいいな・・・(1)

以前にも書いたのですが、私は「空母保有」については基本的に反対です。 それよりも・基地の抗堪性強化・早期警戒機の増勢・潜水艦戦力の増勢が優先であろうと考えています。そのうえで原子力潜水艦の配備が最も効果的であると考えていますが、我が国では空…

中国のA2AD戦略と日本の戦略

中国はA2AD(Anti-Access/Area Denial・接近阻止/領域拒否)と呼ばれる戦略をとっているとされています。簡単に言えば中国が脅威を感じているアメリカに対してとる戦略で、海軍と空軍を主力としてできるだけ遠方で米軍に脅威を与えることと、近海においても…

中国と北朝鮮

北朝鮮の脅威と中国の海洋進出。これに対応するため色んな動きが出てきた昨年ですが、これからどうなるのでしょうか。 ==中国== 中国は最大の貿易相手国であり、いわばお隣さんですから必要以上に緊張感を高めるのは得策では無いですし、友好関係を深め…

海洋国家としての必要なこと(2)

前回、「相応の海軍力が必要」と書きましたが、海上自衛隊は相当の海上戦力を保有しています。しかし広大な海洋を保護するには絶対的に数が足らないのは明白です。戦力も輸送力も不足していると私は考えています。 空母は不要 まず水中戦力として効果的なの…

力の真空

「力の真空」という言葉をご存知でしょうか。 簡単に言うと「軍事力の無い、若しくは極めて小さい」地域や国のことをこう呼びます。 これは過去の例をさかのぼるとよく判るのですが、「真空」地帯は紛争や戦争が極めて起きやすいのです。 真珠湾攻撃 我が国…

安全を守る「安全保障のジレンマ」

前回の同盟のジレンマに続き今回は「安全保障のジレンマ」を取り上げます。 「安全保障のジレンマ」は経済学のゲーム理論で有名な「囚人のジレンマ」というモデルを応用したものです。 例えば日本が自衛の為に自衛隊の強化や能力の拡大をする、日米の同盟関…

安全を守るジレンマ「同盟のジレンマ」

衆議院が解散され選挙が近づいてきました。近年は争点として「安全保障」がとりあげられることも多くなったように思います。個人的にはたまには任期いっぱいで解散をみてみたい(-ω-) 今回は安全保障の大きなテーマである「同盟のジレンマ」についてです。も…

楯と矛

北朝鮮がミサイルを4発同時発射したニュース映像はご覧になったと思います。 ミサイルはスカッドER(スカッドミサイルの改良型で射程延伸型です)とみられます。射程は1000km、高度は260kmとの発表もありました。 過去には3発同時はあったのですが、…

他に方法は無いのか

自国の安全を確立する方法は「集団的自衛権」の行使以外にも色々あるはずです。 勇ましい方々は「核武装すべき」や「自衛隊を強化し個別的自衛権で対応すべき」と言う声も聞きます。逆には「憲法9条に従い丸腰になるべき」や「個別的自衛権のみ(従来通り)…

自衛隊の不都合な現実

安保関連法案について世間では賑やか。 神学論争してる人はほっとく。戦争法案と名前を勝手に書き換える人もほっとく。感情論の人もほっとく。事実のみを考える。(今回は中国を想定) 自衛隊の基本戦略は「専守防衛」です。 専守防衛とは、日本(自衛隊)だ…