海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

兵器

第四次台湾海峡危機がくるのか

《できごと》 米ペロシ下院議長の台湾訪問によって態度を硬化させた中国は、台湾周辺で最大規模の軍事演習を実施(マスの中が演習海域)しました。ニュースでも取り上げられていますが、弾道ミサイル等を発射して一部(12発?)を台湾上空を通過させたうえ、…

9月の日本周辺の動き。

9月は色々動きました。まずは日付順に並べていきます。 9/11 北朝鮮新型巡航ミサイル実験 9/15 北朝鮮鉄道発射弾道ミサイル実験 9/15 AUKUSの設立を発表 9/16 中国がTPPへ加盟申請 9/22 台湾がTPPへ加盟申請 9/24 Quad首脳会議開催 9/26 イギリス海軍フリゲ…

北朝鮮問題 新たなステージへ

中国やアフガニスタンでバタバタしているタイミングで流れたニュースなので多くの方が既にご存知ですが、一旦整理しておきます。 【巡航ミサイル開発と試射】 北朝鮮国営通信社の「朝鮮中央通信」は、国防科学院が9月11日12日の2日間で新型長距離巡航…

弱点は日本かも。

自己中心的な行動で迷惑な中国ですが、各国軍隊はそれなりに対抗しようとしています。 もはやアメリカ単独では中国を抑えることはできないのは明白ですし、米軍関係者からもそのような声が聞こえてきています。 日米豪印英加などとの連携をすすめ、中国も署…

祝!新型護衛艦進水

2020/11/19 三井E&S造船玉野艦船工場において進水した、新型護衛艦(30FFM)は「くまの」と命名されました。「熊野川」に因んで命名されました。艦番号は「2」ですが、「1」より先行して進水した2番艦です。その為、通常なら1番艦進水時に「○○型」とネーム…

反射衛星砲?

宇宙戦艦ヤマトというアニメは有名だと思いますが、ヤマトが太陽系脱出の最後の難関が敵役・ガミラスの前線基地である冥王星基地。地球とって脅威である冥王星基地を無視せずヤマトは攻撃を行います。 その際に登場するのが「反射衛星砲」という、オトコゴコ…

2018年の軍事費について

スウェーデンとSIPRI ストックホルム国際平和研究所(略称SIPRI)という、軍事関連を主な研究としている国際的に評価も高いシンクタンクがあります。 所在地のあるスウェーデンは北大西洋条約機構(NATO)非加盟で軍事非同盟を政策の基本として、おおむね中…

防衛産業は経済に貢献するか

安全保障は国家の義務 国の所得=消費+民間投資+政府支出+純輸出 が基本で 、防衛費は政府支出ですが、この政府支出が「公共投資」であるなら、インフラ整備などに使われたりしますので、民間投資を呼びこみ再生産する活きたお金になります。それによって…

徴兵制はあるのか

時折、議論になる徴兵制。 平和安全保障法制の審議の時も「戦争になる」→「徴兵制が復活する」と野党の皆さんが騒いでいましたね。我が国で徴兵制はありうるのかをちょっと考えてみました。 1.徴兵制は違憲である この話は有名ですね。 憲法十八条には、『何…

防衛計画の大綱と中期防とレーダー照射

昨年12月「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱」と、「中期防衛力整備計画(平成31年度~平成35年度)について」が閣議決定されました。また、タイムリー?な事に韓国海軍がやらかしたので、それとリンクさせつつ。 「防衛計画の大綱」とは・・・ 概…

27DDG進水しましたね

海上自衛隊の最新イージス護衛艦 27DDGが本日進水式をおこないました。 進水式と同時に艦名が発表され、「まや」と命名されました。個人的には「たかお」になるかなと思っていたんですけどね。自衛艦の名前は平仮名表記ですが、帝国海軍では漢字表記でした。…

安全のコスト

多極化する世界 北朝鮮の緊張が最高潮に達した時、政府は検討を続けていたイージスアショア(地上配備型イージスシステム)の配備を決定し、設置候補地の自治体への説明を開始しましたし、部隊の創設や組織の改変、DDH(ヘリコプター搭載護衛艦)の空母化の…

原子力潜水艦がいいな・・・(1)

以前にも書いたのですが、私は「空母保有」については基本的に反対です。 それよりも・基地の抗堪性強化・早期警戒機の増勢・潜水艦戦力の増勢が優先であろうと考えています。そのうえで原子力潜水艦の配備が最も効果的であると考えていますが、我が国では空…

現代の空母事情

さらに今回も空母ネタです。 海上自衛隊のヘリ空母「DDH183-いずも」の空母化(F-35Bの搭載)から始まった空母ネタ。前回は先の大戦時において日本帝国海軍が空母大国だったことを書きました。では現状の世界の空母保有状況はどうなのでしょうか。 ==アメ…

空母「いずも」について考えた。

防衛省はヘリコプター搭載護衛艦「いずも型」を改修し、固定翼機(F-35B)を搭載し空母化することを検討していると報道されています。 =空母大国だった日本= 我が国は先の戦争(大東亜戦争・太平洋戦争)前にすでに空母を運用しており、開戦時には世界一と…

欲しいもんめっちゃ買う。

選択肢が無い国政選挙が行われるのがこの国の最大の不幸だといつも思います。 一昔前なら「戦争をする気か!」と社会党あたりが大騒ぎしていたんでしょうが、現在の野党は全く力不足。「もりかけ」で個人攻撃してる暇があったら、現状をちゃんと勉強して分析…

イージスアショアおさらい

日本にも「イージスアショア」導入が決まりました。まさか「THAAD」になるのかな?と思っていましたが、やはり「イージスアショア」でした。 今回は「イージスアショア」のおさらいをしておきます。 イージスアショアはイージス艦に搭載しているイージス武器…

広島・長崎

8月5日は核の年表 8/7は核の効能 核兵器の分類と続けてきました。9日は長崎に原爆が投下された日ですが、この期間は核をテーマに纏めてきました。最後になぜアメリカは原爆を使用したのかを読み解きます。 一般的に4つの理由があげられていますが、まずはそ…

核の分類

核兵器と一口に言っても様々な分類があります。国際間での交渉上便宜的に分類されている程度で特段に国際的な取り決めがあると言う訳ではありませんが、一般的になっているものをここで整理しておきたいと思います。 当然ですが、核兵器は「弾頭」(核)と運…

米国のミサイル防衛

一連の北朝鮮のミサイル騒ぎで、日本でも注目?されてきている「ミサイル防衛」ですが、同盟国の米国はどうなっているのでしょうか。 米国はソビエト連邦との「冷戦」時代を経て今に至っている訳ですし、日本の防衛も米国に大きく依存しているのは否めないの…

戦い方を変えるNIFC-CA

以前にも概要を説明したことがありますが、前回・前々回との流れで再度取り上げようと思います。 イージス艦と呼ばれる戦闘艦があるのはご存知でしょうか。イージスシステムを搭載した艦艇を一般的にそう呼んでいます。そのシステムの中心となるのが「イージ…

新鋭機岩国配備

前回名前がでた「E-2D」と「F-35B」について説明しようと思います。 在日米軍・岩国基地(米海兵隊岩国航空基地)に新たに配備された機材として、 (1)早期警戒機E-2D・アドバンスドホークアイ (2)最新鋭ステルス戦闘機F-35B があります。 まずは「…

ミサイル解説

用語集的になりますが、ミサイルについての基礎的解説です。 ミサイルと一言で言っても種々あります。網羅的に説明を・・・ ※ミサイルのおおよそ一般的な基本構造(先端部から) シーカー(目標を探索するセンサー部)誘導システム・推進剤(燃料)・ロケッ…

そうりゅう型潜水艦と武器輸出

我が国は「武器輸出」を解禁しました。 長らく国内でのみ製造し調達していましたが、現在の兵器の開発コストの高騰もあるうえ、現在主流になっている国際共同開発の流れや、武器輸出による安全保障関係の向上も見込めることで武器輸出を解禁し、装備の調達、…

現代の魚雷

「魚雷」(ぎょらい)名前くらいはご存知でしょうか。 正しくは「魚形水雷」と呼びます。 魚雷の歴史は古いのですが、日本はこの分野では先の戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)から現在まで最も高性能な魚雷を開発・運用し続けています。 魚雷の構造はざっ…

レーダー

知ってるようで知らないレーダーを今回は取り上げます。 レーダーの発達は凄まじいものがあります。 現代はレーダーの優劣が戦闘を左右するレベルです。 近年、護衛艦はじめ多くの軍艦が採用している最新のレーダーが「フェイズドアレイレーダー」と呼ばれる…

空母というフネ

今回は航空母艦(空母)についてです。 潜水艦や航空機に関しては色々書いてきましたが、意外と空母はあまり書いてなかった気がするんですが・・・ 空母ってどういうイメージで一般の人は捉えられてるのか良く分からないですね。 知らないって人向けに書くと…

ドローンで変わる戦争

首相官邸で「ドローン」が見つかったと大騒ぎ。 はっきり言うと「想定内」の出来事。警備態勢がなっていないけどねぇ。 ドローンは無人機。 ま、本来は軍用(偵察用)に開発されてきた技術を民生用に使ったものなんで。 でも、軍事の先端では・・・ 写真は開…

最強の攻撃兵器は何?

【核兵器(弾道核ミサイル)】 確かに弾道核ミサイルは現状では破壊力の点で最強です。 でも、国家間の戦争では、まず使用されません。 以前にも書いた相互確証破壊戦略が有効な国同士は使えません。 そうでなくても、現在の核は自国にとっても莫大な被害を…

潜水艦を抑止する

以前、潜水艦の抑止力に関連するネタを書きました。今回は「潜水艦を抑止する」です。 潜水艦は現在最強の兵器と言っても過言ではありません。原潜については特にそうです。 このことは過去に書きましたので詳しくは述べません。 では、潜水艦は手が付けられ…