海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

ミサイル防衛

イージスアショアおさらい

北の将軍、撃ちまくる! 北朝鮮は金正恩が政権を引き継いで以降に、昨年末(2021)時点で94発のミサイルを発射し、4回の核実験を実施。今年は既に10回14発(うち巡航ミサイル2発、失敗1発)で、以前は難しいとされていた「長射程化」「発射方式の多…

北朝鮮問題 新たなステージへ

中国やアフガニスタンでバタバタしているタイミングで流れたニュースなので多くの方が既にご存知ですが、一旦整理しておきます。 【巡航ミサイル開発と試射】 北朝鮮国営通信社の「朝鮮中央通信」は、国防科学院が9月11日12日の2日間で新型長距離巡航…

弱点は日本かも。

自己中心的な行動で迷惑な中国ですが、各国軍隊はそれなりに対抗しようとしています。 もはやアメリカ単独では中国を抑えることはできないのは明白ですし、米軍関係者からもそのような声が聞こえてきています。 日米豪印英加などとの連携をすすめ、中国も署…

茹でガエルニッポン。

中国の軍事力については多くの報告や分析がありますが、まずはデータをおおざっぱにいくつか纏めたいと思います。 防衛省「防衛白書」、米国防省「中国の軍事力2020」、CSIS戦略国際問題研究所(米・シンクタンク)CSBA戦略予算評価センター(米・シンクタン…

反射衛星砲?

宇宙戦艦ヤマトというアニメは有名だと思いますが、ヤマトが太陽系脱出の最後の難関が敵役・ガミラスの前線基地である冥王星基地。地球とって脅威である冥王星基地を無視せずヤマトは攻撃を行います。 その際に登場するのが「反射衛星砲」という、オトコゴコ…

日米同盟の意味(続編)

6月27日にアップしました「日米同盟の意味」の続編です。 前回、「日米同盟は双務性がある。トランプ大統領の言う不公平であるという指摘はあたらない」といくつか理由を述べさせてもらいました。 また、安全を守るジレンマ「同盟のジレンマ」(2017/10/0…

27DDG進水しましたね

海上自衛隊の最新イージス護衛艦 27DDGが本日進水式をおこないました。 進水式と同時に艦名が発表され、「まや」と命名されました。個人的には「たかお」になるかなと思っていたんですけどね。自衛艦の名前は平仮名表記ですが、帝国海軍では漢字表記でした。…

安全のコスト

多極化する世界 北朝鮮の緊張が最高潮に達した時、政府は検討を続けていたイージスアショア(地上配備型イージスシステム)の配備を決定し、設置候補地の自治体への説明を開始しましたし、部隊の創設や組織の改変、DDH(ヘリコプター搭載護衛艦)の空母化の…

安倍政権は軍国主義的なのか

平成30年度の予算案が閣議決定されました。勿論ここでは「防衛関係費」関連のみを取り上げるのですが、この予算を巡っては「安倍政権は軍国主義的でこの国は戦争に向かっている」ネットでこのような意見を見かけます。 その根拠のひとつが以下に挙げるよう…

軍事オプションを想像してみた

テーブルの上に何が? 「全ての選択肢はテーブルの上にある」この台詞何回聞いたんでしょうか。大きく分けると外交による対話、経済制裁、国連決議などによる非難、そして軍事力。 最終手段は勿論軍事力。このところ手詰まり感がありますが、軍事オプション…

北朝鮮ミサイル発射に関して

【防衛省発表・要約】 本日午前5時58分頃、北朝鮮西岸のスナンから1発の弾道ミサイルを北東方向に発射。午前6時05分頃から07分頃にかけて北海道渡島半島及び襟裳岬の上空を太平洋に向けて通過。 午前6時12分頃、襟裳岬の東約1180kmの太平洋…

こんな記事を読みました。

こんな記事を読みました。 リンクを貼っておきますね。 gendai.ismedia.jpこの記事関しての意見を今回は書く事にしました。 BMD対応のこんごう型・現有4隻、あたご型2隻はBMD改修します。これはその通り。 次の二隻は改・あたご型になり、イージスのベ…

イージスアショアおさらい

日本にも「イージスアショア」導入が決まりました。まさか「THAAD」になるのかな?と思っていましたが、やはり「イージスアショア」でした。 今回は「イージスアショア」のおさらいをしておきます。 イージスアショアはイージス艦に搭載しているイージス武器…

核の効能

前回、かなりおおざっぱに、核兵器の歩みを取り上げましたが、ではなぜ核兵器(とその運搬手段)はこれほど必要とされているのかということになります。 名目は「抑止」です。核兵器は変わった兵器で「相対性」がありません。どういう事かというと、例えば同…

米国のミサイル防衛

一連の北朝鮮のミサイル騒ぎで、日本でも注目?されてきている「ミサイル防衛」ですが、同盟国の米国はどうなっているのでしょうか。 米国はソビエト連邦との「冷戦」時代を経て今に至っている訳ですし、日本の防衛も米国に大きく依存しているのは否めないの…

名前は大事

北朝鮮が騒がしくなっているせいで近頃ニュースでよく聞く、イマイチ意味が分からないという兵器をざっとひらっておきます。 ●巡航ミサイル原潜「ミシガン」 元は「戦略原潜オハイオ級2番艦」で、核弾道ミサイルを搭載し核報復能力の一翼を担っていました。…

戦い方を変えるNIFC-CA

以前にも概要を説明したことがありますが、前回・前々回との流れで再度取り上げようと思います。 イージス艦と呼ばれる戦闘艦があるのはご存知でしょうか。イージスシステムを搭載した艦艇を一般的にそう呼んでいます。そのシステムの中心となるのが「イージ…

韓半島有事

まずは北朝鮮の現状をみてみましょう。 ・液体燃料を使ったミサイル中距離弾道弾「ムスダン」、西日本攻撃に「ノドン」、射程延伸型「スカッドER」など多様なミサイルを保有し同時発射も可能 ・固体燃料系の「北極星1型」「北極星2型」の発射試験もおこな…

楯と矛

北朝鮮がミサイルを4発同時発射したニュース映像はご覧になったと思います。 ミサイルはスカッドER(スカッドミサイルの改良型で射程延伸型です)とみられます。射程は1000km、高度は260kmとの発表もありました。 過去には3発同時はあったのですが、…

2月12日の北朝鮮ミサイル発射に関しての考察

【防衛省発表2月12日ー第二報ー】 「北朝鮮は、本日7時55分頃、北朝鮮西岸の亀城(クソン)付近から、1発の弾道ミサイルを東方向に発射した模様です。発射された弾道ミサイルは、約500㎞飛翔し、北朝鮮東岸から東に約350㎞の日本海上に落下したも…

ミサイル防衛はここまで進化している

米海軍が2016年9月13日に発表した資料です。参考URL http://www.navsea.navy.mil/Media/News/Article/942188/navy-conducts-first-live-fire-nifc-ca-test-with-f-35/ これによると・・・ かねてより研究を進めている「ニフカ」というシステムとステ…

北朝鮮の挑発と朝鮮半島有事

先日、日本のEEZ(排他的経済水域)に北朝鮮のミサイル(ノドンERか?)が撃ちこまれたことは周知の事実ですね。 最早看過できないレベルにきました。 同じ時刻に同じ場所へ三発とも着弾させています。 G20の最中に(しかも議長国は中国)撃つとは意外でし…

敵基地(策源地)攻撃論の非現実

ミサイル防衛に絡みいくつか書きましたが、ミサイル防衛では完全無欠のものは無いため、どうしても行きつく先は「敵基地攻撃」になります。 特に北朝鮮を想定した場合は、このオプションを検討する事になりますが、中国に対してはあまりの非現実性に防衛省で…

弾道ミサイル防衛

今回は弾道ミサイル防衛についてです。 北朝鮮が毎度毎度発射したせいで、名前くらいはご存知なはずの「弾道ミサイル」ですが、まず、弾道ミサイルとは何ぞや?から。 一言でいうと「ロケットの先端部に”核”などの弾頭部をくっつけて、最初の数分間をロケッ…

イージスBMD(弾道ミサイル防衛)とは何か

北朝鮮がロケットを発射するたびにニュースに出て来る言葉が「イージス艦」と「PAC-3」ですが、今回は海上自衛隊が受け持つ「イージスBMD」を取り上げます。 現在、我が国では弾道ミサイルによる攻撃を防ぐ手段として、「BMD」があり、これは弾道ミ…