海洋立国論

勉強のつもりで書いています。

アメリカ

NATOは変わるだろう。日本も共に。

ロシアによるウクライナへの侵略でNATOが注目されています。 NATO(北大西洋条約機構)は向こう10年間の同盟のあり方を纏めた「NATO2030」を専門家会合が作成し2020年11月に事務総長に提出しています。 ここではNATOの機能強化や対ロシアは勿論のこと、注…

現代の連合艦隊

(米太平洋艦隊フリッカ―の写真より) いやー 圧巻ですね。 10月4日にプレスリリースされましたが、沖縄南西の海で共同訓練を実施した、日本・アメリカ・イギリス・オランダ・カナダ・ニュージーランドの《連合艦隊》 日本 ヘリ搭載護衛艦「DDH-182いせ」(…

アメリカ版・フネのお名前

写真は海上自衛隊ツィッタ―より 海上自衛隊海上幕僚監部は7月1日付けのプレスリリースで、オーストラリア北方海域において日米共同訓練を6月25日~30日に実施したと発表しました。 参加艦艇は海上自衛隊「まきなみ」米海軍駆逐艦「ラファエル・ペラル…

中所得国の罠を突破した中国

▼ARC-21 15日に日米仏の共同訓練が公開されました。 離島防衛・奪還作戦を念頭にした実践的なものであり、対中抑止を念頭に置いたものです。日本の本土で陸自・米海兵隊・仏陸軍が合同でおこなう初の軍事演習であり、鹿児島沖では3か国海軍に豪海軍も加えた…

菅外交と台湾問題

最近の動きを時間順に振り返り考えます。 2020/11/12 第23回日・ASEAN首脳会議 インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)で、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を支持したうえで、国際法を尊重したパートナーシップ強化を…

台湾侵攻

2019.12.11に「中国は覇権国家を目指す」と題してざっくり書いたのですが、それから8か月。終戦記念日を迎えるにあたり、また李登輝氏の死去もありましたので、中国について改めて書いておこうと思います。 【止まらぬ中国】香港の国家安全法、台湾への恫喝…

コロナと周辺安全保障

新型コロナウイルスの影響で、世界中で経済が縮小し自粛と都市閉鎖まであってこの先の不安感は半端ないですね。そんななかでも、我が国の周辺の安全保障環境は厳しさを増しています。弱り目に祟り目、泣き面に蜂ですし、水に落ちた犬は叩け(毛沢東)とも言…

GSOMIA破棄について

GSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄について 2016年に締結した機微な軍事情報を扱うための協定ですが、この協定はもっと前に俎上にあがった事があります。 その際に締結直前に韓国側が一方的に交渉を中止。4年ほどの期間を経て、西側の結束を訴えるアメリ…

アルキメデスの大戦

本日、映画「アルキメデスの大戦」を観てきました。(ネタバレになってはいないつもりです) 端的に良い映画でした。フィクションですが、そうであったかもしれないと思わせる良い脚本、田中泯さんの渋い演技、浜辺美波さんの古風な可愛らしさ、ストーリー展…

日米同盟の意味(続編)

6月27日にアップしました「日米同盟の意味」の続編です。 前回、「日米同盟は双務性がある。トランプ大統領の言う不公平であるという指摘はあたらない」といくつか理由を述べさせてもらいました。 また、安全を守るジレンマ「同盟のジレンマ」(2017/10/0…

日米同盟の意味

G20直前、トランプ米大統領が「日米同盟は不公平だ」と言ったとマスコミではニュースになっていましたね。相変わらず面白い人ですね。 日米同盟は非対称 確かに、日米同盟は非対称です。アメリカは日本の防衛義務を負いますが、日本は集団的自衛権の範囲を超…

アメリカは中国の脅威に対抗する

アメリカは中国の脅威に対抗する事を決意したように思えます。 興味深いレポートが2つあります。 ひとつは、米国国防長官府が出した年次報告書の「米国議会への中華人民共和国に関わる軍事・安全保障上の展開2018」であり、もうひとつはアメリカのシンクタ…

「かが」と「加賀」~フネの名前~

先日、日本に国賓として来日したトランプ米大統領。 最終日に、海上自衛隊が保有する最大のヘリコプター搭載型護衛艦・かが(DDH184)に乗艦しましたが、この「かが」という名称は2代目にあたります。 艦名の決め方 艦名には一定の規程があり、この規定の正…

防衛産業は経済に貢献するか

安全保障は国家の義務 国の所得=消費+民間投資+政府支出+純輸出 が基本で 、防衛費は政府支出ですが、この政府支出が「公共投資」であるなら、インフラ整備などに使われたりしますので、民間投資を呼びこみ再生産する活きたお金になります。それによって…

徴兵制はあるのか

時折、議論になる徴兵制。 平和安全保障法制の審議の時も「戦争になる」→「徴兵制が復活する」と野党の皆さんが騒いでいましたね。我が国で徴兵制はありうるのかをちょっと考えてみました。 1.徴兵制は違憲である この話は有名ですね。 憲法十八条には、『何…

”狂犬”マティス国防長官の辞表

あまり時事ネタ的なものは書かないのですが、どうしても書きたいネタができたものですから。 先ごろアメリカのマティス国防長官が辞表を提出しました。これに対してトランプ米大統領は「更迭」の形をとることにして、マティス国防長官の希望する2019年2…