海洋立国論

安全保障・軍事について自分自身の勉強のつもりで書いています。

戦艦・大和(後編)

大和の後半生を見ていきます。 【世界最大の巨艦就役】 ハワイ真珠湾攻撃時にはまだ就役していなかった大和ですがその後すぐに就役、翌年2月に連合艦隊旗艦になりました。兵器としてはもはや無用の長物であり貴重な燃料を食うわりに低速な巨艦。 しかし威容…

戦艦・大和(前編)

実は大和については詳しく書いたことがありません。 では、何故今になって書くのかというと・・・私も数年前に行きましたが、最近、友人が「大和ミュージアム」に行ったからです。 まぁきっかけなんてそんなものでしょ。(笑) 大和ミュージアム 【男のロマ…

GSOMIA破棄について

GSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄について 2016年に締結した機微な軍事情報を扱うための協定ですが、この協定はもっと前に俎上にあがった事があります。 その際に締結直前に韓国側が一方的に交渉を中止。4年ほどの期間を経て、西側の結束を訴えるアメリ…

東京オリンピックとインパール作戦

なぜインパール作戦のことを書こうと思ったのか? それは最近「東京オリンピック」を「インパール作戦」になぞらえる人のSNS投稿を見たからです。いつかは書こうとは思っていましたが良い機会?なので (^_^;) インパール作戦のことを知っている人は多いと…

アルキメデスの大戦

本日、映画「アルキメデスの大戦」を観てきました。(ネタバレになってはいないつもりです) 端的に良い映画でした。フィクションですが、そうであったかもしれないと思わせる良い脚本、田中泯さんの渋い演技、浜辺美波さんの古風な可愛らしさ、ストーリー展…

日米同盟の意味(続編)

6月27日にアップしました「日米同盟の意味」の続編です。 前回、「日米同盟は双務性がある。トランプ大統領の言う不公平であるという指摘はあたらない」といくつか理由を述べさせてもらいました。 また、安全を守るジレンマ「同盟のジレンマ」(2017/10/0…

救難飛行艇US-2に女性機長が誕生!

女性機長誕生! US-2救難飛行艇。 海上自衛隊が運用するこの飛行艇に、この度初の女性機長(岡田2等海尉)が誕生しました。素晴らしいことですね。自衛隊の女性進出には目覚ましいものがありますが、この機会に個人的にも大好きなUS-2という飛行艇を振り返…

日米同盟の意味

G20直前、トランプ米大統領が「日米同盟は不公平だ」と言ったとマスコミではニュースになっていましたね。相変わらず面白い人ですね。 日米同盟は非対称 確かに、日米同盟は非対称です。アメリカは日本の防衛義務を負いますが、日本は集団的自衛権の範囲を超…

アメリカは中国の脅威に対抗する

アメリカは中国の脅威に対抗する事を決意したように思えます。 興味深いレポートが2つあります。 ひとつは、米国国防長官府が出した年次報告書の「米国議会への中華人民共和国に関わる軍事・安全保障上の展開2018」であり、もうひとつはアメリカのシンクタ…

「かが」と「加賀」~フネの名前~

先日、日本に国賓として来日したトランプ米大統領。 最終日に、海上自衛隊が保有する最大のヘリコプター搭載型護衛艦・かが(DDH184)に乗艦しましたが、この「かが」という名称は2代目にあたります。 艦名の決め方 艦名には一定の規程があり、この規定の正…

軍事力の使い方の分類

「軍事力」と言ってもその使い方がいくつかに分類されています。今回はそのうち「抑止」「強要」を概観します。 多くの研究がされており言葉の定義やその範囲など細かな点では不一致がみられるものの、大まかにはほぼ同じようですが、この分野では2005年…

丸山穂高は即時議員を辞職せよ

維新の会 丸山穂高議員の発言が物議を醸しています。全く国会議員のレベルとは思えない。酒の席の戯言としたら、彼は2016年に「在職中、公私とも禁酒する」と宣言しているのです。 私は多少なりとも安全保障に興味を持つ者ですが、「戦争」そのものは絶…

自衛隊の任務

自衛隊には実に多くの任務が課せられています。意外とうろ覚えだったりするので纏めておきたいと思います。 カリアゲ君の先軍政治の国と異なり、我が国は民主的手続きで選ばれた文民である国会(議員)が予算と法律を、国会が指名した内閣総理大臣と防衛大臣…

防衛産業は経済に貢献するか

安全保障は国家の義務 国の所得=消費+民間投資+政府支出+純輸出 が基本で 、防衛費は政府支出ですが、この政府支出が「公共投資」であるなら、インフラ整備などに使われたりしますので、民間投資を呼びこみ再生産する活きたお金になります。それによって…

航空自衛隊【小松基地】に行ってきた

先日、小松基地へ行ってきました。 石川県小松市にある小松空港には、航空自衛隊小松基地があります。日本海側唯一の航空基地で、「対領空侵犯処置」という国籍不明機(まぁ中露)への対応を任務としています。 そのため、沖縄を除くと唯一F-15戦闘機を装備…

徴兵制はあるのか

時折、議論になる徴兵制。 平和安全保障法制の審議の時も「戦争になる」→「徴兵制が復活する」と野党の皆さんが騒いでいましたね。我が国で徴兵制はありうるのかをちょっと考えてみました。 1.徴兵制は違憲である この話は有名ですね。 憲法十八条には、『何…

日本と韓国(朝鮮戦争―2)

2か月ほど前(2019/12/3)に、日本と韓国(朝鮮戦争-1)として、朝鮮戦争時の後方支援として日本の役割について書きました。主に「特別掃海隊」の事を書いたのですが、今回は海上輸送について纏めようと思います。(大まかな流れは前回に書いたので割愛しま…

防衛計画の大綱と中期防とレーダー照射

昨年12月「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱」と、「中期防衛力整備計画(平成31年度~平成35年度)について」が閣議決定されました。また、タイムリー?な事に韓国海軍がやらかしたので、それとリンクさせつつ。 「防衛計画の大綱」とは・・・ 概…

”狂犬”マティス国防長官の辞表

あまり時事ネタ的なものは書かないのですが、どうしても書きたいネタができたものですから。 先ごろアメリカのマティス国防長官が辞表を提出しました。これに対してトランプ米大統領は「更迭」の形をとることにして、マティス国防長官の希望する2019年2…

日本と韓国(朝鮮戦争ー1)

日本の若者の多くが「太平洋戦争(大東亜戦争)」を知らないと聞きますが、韓国でも「朝鮮戦争(他にも呼称あり)」を知らない世代が増えているそうですね。ある調査によると約半数とか。日本でも隣国で起こった戦争の事をあまり知らない人が多いのも仕方が…

軍もSNS。

最近、仕事が忙しくあまりブログ書く時間も無くなってしまいました・・・ネタが思いつくと、検証の為に本や論文を読んだりしてから書くのですが、その時間が「ごはん中」とかぐらいになってしまいました。行儀悪いですね・・・ 睡眠時間を削ればいいじゃない…

たまには軽いネタを。

これは在日米海軍司令部のツィートで見つけた写真。 空母ロナルドレーガンの格納庫だそうで、乗組員宛にヘリなどで荷物や郵便物を空輸などしてくるのだが、「アマゾン」からも沢山届いています。 ロナルドレーガンは第7艦隊。西太平洋からインド洋までが任務…

3種類のパワー

Yahoo!ニュース 「【ロンドン時事】スウェーデンの首都ストックホルムを訪れた中国人観光客に対する警察の処遇が「人権侵害」だとして、中国がスウェーデン政府を非難し、外交問題に発展している。(時事通信)」 という記事を読んでいて思いだしたものがある…

ルールオブエンゲージメント

戦いのルール ルールオブエンゲージメント(Rules of Engagement・以下ROE)とは、いわゆる交戦規程と言われるものです。(自衛隊呼称は部隊行動基準) これは軍隊などがどのような事態の時にどう行動するのか、武器使用はどこまで認められるのかなどを詳細…

玉音放送はしたものの・・・

明日8月15日は終戦記念日です。 政府主催の全国戦没者追悼式を行っていることから、一般的にはこの日を「先の大戦(太平洋戦争・大東亜戦争)が終結した」と認識されていますね。昭和20年(1945年)8月15日・正午の玉音放送があったことから、国…

索(ケーブル・綱)取り扱い。

以前、DDH-182「いせ」の見学に行きました。 その際に各種銘板等を注目していたのですが、「策具取扱安全守則」をご紹介。 船乗りにとって索(綱やケーブル類)を扱う事は非常に多いでしょう。 でも、物凄い張力がかかるものですから、事故が起これば即死亡…

27DDG進水しましたね

海上自衛隊の最新イージス護衛艦 27DDGが本日進水式をおこないました。 進水式と同時に艦名が発表され、「まや」と命名されました。個人的には「たかお」になるかなと思っていたんですけどね。自衛艦の名前は平仮名表記ですが、帝国海軍では漢字表記でした。…

戦争プロパガンダとガンダムー(1)ギレン・ザビ

名作アニメ「機動戦士ガンダム」でジオン公国の実質的指導者であったギレン総帥。 声優の銀河万丈さんの名演技もあり、その演説はアニメ史上屈指の名演説だと思います。 ストーリー中で弟である「ガルマ・ザビ」が戦死しますが、その際の国葬で演説し弟の死…

安全のコスト

多極化する世界 北朝鮮の緊張が最高潮に達した時、政府は検討を続けていたイージスアショア(地上配備型イージスシステム)の配備を決定し、設置候補地の自治体への説明を開始しましたし、部隊の創設や組織の改変、DDH(ヘリコプター搭載護衛艦)の空母化の…

南シナ海は波高しなのか

中国の国力増大に伴い、海洋進出が目覚ましくなっていますが、最も注目されているのは「南シナ海」でしょう。南シナ海のせめぎ合いについて整理しておこうと思います。 2013年12月、中国はスプラトリー諸島(中国名:南沙諸島)の埋め立てを開始しまし…